ストレッチをはじめて
ストレッチをはじめて、自分の体の不快感に気がついた。
いつのまに、こんなにあちこちが痛い状況になったんだろう。毎日の事で、慣れてしまっていただけで、自分の体はずっと前から悲鳴をあげていたのだ。
きっと、私は、人より痛みに鈍感なのだ。
人より少し丈夫にできていて、本当にダメになるまで、体と心を酷使してしまっただけなのだと気がついた。
今もストレッチは続けている。自分自身の状態と向き合い、病気の再発前に気がつくために。
体のかたさ
休職して、二ヶ月くらいたち、少し良くなってきた頃、ようやく自分が"うつ"である事を認識できるようになってきた。これは、ヒドイ事になっていると、気がついたのだ。
そんな中で、自分の体が、ガチガチに固まっていることに気がついた。
全身が凝り固まっていたが、一番、緊張度が高かったのは、首。
耳の後ろから、鎖骨にかけての"胸鎖乳突筋"という筋肉がある。この部分は、常にコリを感じていて、気がつくと常に自分でマッサージをしていた。
次に辛かったのは、左の鎖骨脇。伸ばすと、ピキっとした鋭い痛みが走った。この部分は、原因不明の湿疹が、よく出来ていた。
うつが原因で、体がガチガチなのか、体の歪みが原因でうつになったのか?私には、分からないが、これは治さなくてはいけないと感じ、少しずつストレッチを始めた。
私がその頃、参考にした本は、この二つ。
"弱った体がよみがえる"というタイトルに惹かれた。その頃、姉妹本が発売されたからか本屋で平積みされていた。
なぜ、うつになったのか分からないけれど、少しずつ、全身のバランスが崩れしまった気がしていた。身体の根本から自分を元気にしたいと思った時に、とても良い本だと思う。
この中に載っている、cのポーズは、縮こまった体側にとても聞く。
さとう式リンパケアの本。
耳たぶをまわしたり、アイーンのポーズをしたり、体の緩め方がわかる。
テレビか何かで、作者の歯科医の先生が、肩こりケアの方法を話していて、興味をもった。
首から肩にかけての緊張感をほぐすのにとても良い。
テレビと音楽と掃除
うつになって、テレビが見れなくなった。眩しすぎて、情報がおおすぎた。
音楽が聴けなくなった。うるさすぎた。
頭の流れに情報を入れるのが苦痛だった。
一番辛くなかったのは、掃除だ。体が起き上がっていれるようになってから、しばらく、家中の床を拭いたり、お風呂場を掃除したりが、一番、しっくりきた。
無心に床を磨きあげていると、心を穏やかに保つことができた。
人生が変わる! 片づけ&掃除術 部屋は自分の心を映す鏡でした。
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頭の中の暴走
頭の自動操縦部分が暴走すると、その暴走が自然に止まるまで耐えるしかない。
バラバラになって自分が飛んでいってしまわないように、体と心をぎゅっとして、その時を待つしかない。
それは、ひどく孤独でツライ時間だ。
壊れた頭の回路の中で、ほんの少し残った自分自身を感じる部分=自我を保つために、私は頭の中で歌を歌っていた。
歌うことで、どこかに吹き飛んで行きそうな自分をその場に、なんとかつなぎとめた。
休職前半(3)
うつになると、頭が回らない。うまく考えられない。
脳の電気回路に、電気が流れ過ぎて、回線がショートしたのかなと思った。
普通にできていることが、脳回路がイかれて、まともに動いてない感覚だ。
脳の仕組みは、わからないけれど、感覚としては
- 自分を認識したり考えたりする部分。自分自身そのもの。薄い膜のイメージ。
- 1以外の大半は、半自動操縦な部分。半分、習慣的に動いている。
- 2の部分は、1からの簡単な命令で動く。
- うつの時は、2の部分が暴走していて、コントロールがきかない。1があわてて、右往左往している感じ。
かろうじて、まともに残った1の部分で、そんな事を思っていた。
そして、2の部分が、更に暴走すると、ものすごく不快な気持ちになる。言葉では、言い表せない感覚だが、一番しっくりくる言葉をあげるなら、「絶望」だ。
うつの人は、自殺が多いと聞くけれど、この「絶望」の不快感から逃れたくて、スイッチを押すのかなと思う。
休職前半(2)
最初のうちは、一週間に一回、病院に通院していた。
先生に、体調はどうですか?眠れるようになりましたか?と優しく聞かれていた気がする。正直、その頃の記憶は、あいまいだ。
先生と話すのも、泣きながら、絞りだすように、ポツリポツリと話すのが精一杯だった。
「絞り自分が正常なのか、異常なのかわからないんです」
こんな質問をしたのを覚えてる。この質問をする事自体、「異常」な状態だと今は、分かる。
先生は、
「正常な状態とは言えませんね」と優しく言った。